科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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日本国家と日本人の品格が問われている
日本国家と日本人の品格が問われている

 いま、日本国家の品位と日本人の品格が国際的に問われようとしている。

  安倍政権の横暴な行政は止まるところがない。「森友学園問題」、「加計学園問題」について、安倍首相の権力を用いた裏工作の証拠が次々に暴露されているが、政府は官僚機構と一体となり「知らぬ存ぜぬ」、「そのような証拠はない」といって、事実を隠蔽しようと躍起になっている。 
 「籠池氏の国会証言」や前文科省事務次官前川氏の「記者会見での証言」などなど、これだけ明確な証拠がでても、政府は安部首相をかばってそれらを否定、または無視している。本来は政府が進んで調査すべき問題のはずだが、隠蔽し続け関係者を国会に証人喚問することさえ強引に拒否している。
 そのやり口は、まさに安倍首相の「政権私物化」といえるもので、歯がゆさと憤りを憶える。
 
 他方では、政府が強行採決を急ぐ「共謀罪」法案について、国連の特別報告者ジョセフ・カナタチ氏から「プライバシーの侵害や恣意的適用の恐れがある」との書簡が安倍首相に送られてきた。その指摘に対して、菅官房長官は論理的理由の説明もせず、ただ「誤解であるとか」、「国連の立場を反映するものではない」と批判した。だが、朝日新聞の質問に対して、カナタチ氏から「国連の特別報告者として送ったもので、個人的なものではない。菅氏の指摘はミスリードで、その発言は無恥からなのか、意図的に法案への批判を拒もうとしたのかわからない」と反論したそうである。この政府の対応は国際的信用を落とすものである。

 菅官房長官のテレビ会見で、何時も同じ語り口で顔色一つ変えず淡々と強弁する姿を見ると、このような人に長期にわたり政権を委ねていたらと思うと、空恐ろしさを感ずる。

  戦後、日本は「戦争放棄と人権の尊重・言論の自由」の平和憲法の下で、民主主義的国家(完全ではないが)として、焼け跡から営々として平和的文化を築き、世界的に信用と敬愛をえてきた。その民主主義と言論の自由が危機的状態になりつつある。マスメディアの報道の自由度は先進国の中では最低に落ち、「共謀罪」で「人権保障」にも危険信号が灯っている。これら上記の問題を追求すべく声を大にして叫び、安倍政権反対の行動を起こさねばならない。

  政府は批判意見を抑え、都合の悪い事実には目をつむり、あるいは隠蔽しようとしている。暴走と政権私物化の安倍内閣は戦後最悪の政権であり、「日本国家の品位」を貶めるものである。そしてまた、その政府を支持し(50%以上の支持率)存続を許している「日本人の品格」が今まさに問われている。そのことを私たちは認識すべき時期にある。
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「憲法70周記念」に思う--危機意識の欠如
「憲法70周記念」に思う--危機意識の欠如 

「日本国憲法」が発布されて70周年記念の年を迎えた。戦争放棄という人類の理想を掲げたこの平和憲法を70年間維持してきた戦後の日本は、世界中の国や人たちから敬愛され、見守れてきた。この憲法を守ってきたことは日本人の誇りであろう。この「世界に稀な憲法」の70周年記念は、正に「古稀稀なり」と祝うべきであろう。 
 しかし、残念ながらその平和憲法が危機的状況にある。自民党安倍政権は、歯止めのない解釈改憲をもって、実質的に憲法に違反することを次々に実行している。そして、ついに安倍首相に「改憲の機は熟した」といわせる状況にまできた。

  憲法学者に違憲といわれ、あれほど全国に反対運動が盛り上がったにもかかわらず、「集団的自衛権行使」の「安保法制」を強行し、「特定秘密保護法」を設定して政府に都合の悪い情報を隠蔽できるようにし、マスメディアを牽制・抑圧している。「武器輸出の解禁」を閣議決定するなど、着々と安倍首相の意思を実行してきた。そして、いまテロ防止に名を借りて、危険な「共謀罪」の強行成立を図っている。この「共謀罪」の危険性がいろいろ指摘されているが、安倍首相の甘言に惑わされている人が結構多い。絶対多数与党の上に胡座をかき、権力を笠に着てやりたい放題である。国会を蔑ろにした、正に、安倍独裁政権の誕生である。

 良識ある国民の意見をこれほど無視し、無理やり我意を押し通す政権は戦後初めてである。それでも世論調査では安倍政権の支持率は50%を切らない。支持の理由としてあげられるのは、外交政策、実行力(これがくせ者)などであるが、最大の理由は受け皿としての野党がないことであろう。「アベノミクス」の限界と失敗は明らかである。外交面では、批判の多いトランプやプーチンに近づき、世界中を駆け回わって経済援助で顔を売るというだけで、マスコミはそれを取り上げるが、外交目的に対する実績(拉致問題、北方領土問題、貿易問題)は上がっていない。 

安倍首相に代わりうる人物が自民党にいないことと、力のある野党がないという理由で、安倍内閣を支持することは、これまでの強行政策を見ればいかに危険であるかを認識すべきだ。支持率が下がるなら、安倍政権もこれほど横暴な振る舞いは控えるはずである。安倍首相の危険性に目を覚まして内閣支持率を下げれば、奢る安倍首相にお灸を据えることになる。そして、健全野党を育てる事をせねばならない。このまま進むと言論の自由もなくなり、恐怖時代が来るだろう。戦前の事を体験している私は、そんな危機感を日々強く感ずる今日この頃である。 

追記:
 安倍首相はついに2020年に改憲をすると5月3日に憲法記念日に宣言した。「共謀法」が通れば、そのための準備はすべて整ったとみているのだろう。自民党の改憲草案を抑えて、9条に自衛隊を正当化することを追加、高等教育の無償化という、通りやすい形で改憲を目指そうというのである。何が何でもとにかく改憲をしたいらしい。一度改憲を行えば、次ぎにまたすぐ、彼の本音の憲法改悪がし易いとの目論見であろう。
安倍政権の奢り-危険な「共謀罪」
安倍政権の奢り-危険な「共謀罪」

最近の安倍政権のやり方は唖然とする。

 森友学園のことでは、右翼的教育を熱心に支援していたのに、籠池園長の誤魔化しや国有地売却問題が明るみにでると、手のひらを返すように態度を変えて鴨池批判・攻撃を始めた。自民党は鴨池氏を「国会証人」として呼び出して脅そうとした。裏切られた鴨池氏は居直ってすべてを打ち明けた。

 慌てた政府・自民党は、今度は重箱の隅をほじくるような些細なことを取り上げて「偽証罪」で脅そうとする。肝心の土地売却の9億円問題や、安倍晋三氏から森友学園への100万円寄付問題などは棚上げして、知らぬ存ぜぬである。証人喚問には一切応じない。正に権力を笠にきた弱いもの虐め、やりたい放題である。些細な「偽証」の調査にエネルギーを割く時間があるならば、国有地売却の不正問題を調査すべきである。国有地は国民の財産であるから、この疑惑の調査と結果の公表は政府の義務である。だが、安倍政権は絶対やろうとしない。これらは安倍政権の傲慢な奢りである。

 国会の絶対多数にあぐらをかき、自分に不利なことには権力によって蓋をし、弱いもの虐めをする。都合が悪くなると手のひらを返すように、平気で剽窃する。こんな政府の下では「共謀罪」(「テロ等準備罪」)が成立したら、危険極まりない。政府の都合のよいように、どのように拡張解釈して国民弾圧に使われるか分からない牽強付会的な憲法の拡張解釈で自衛隊の海外派遣をする安倍政権である。

専門化の解説を読むと、この「共謀罪」は曖昧な点が多く、政府と警察の解釈次第で拡張適用される危険性が強い。政府側は一般市民へは及ばないよう歯止めがあるというが、そんな言い訳は状況次第ですぐ反古にされることは、これまでの政府のやり方を見ればあきらかである。かって戦前の「治安維持法」が、ひどく拡張解釈されて猛威を振るったことが思いだされる。「共謀罪」それと似ているように思えて脅威である。

 秘密保護法-共謀罪 と立て続けにでてきた。次は昔の「治安維持法」とくるだろう。「共謀罪」の危険性を訴え、国をあげて反対せねばならない。

政治におけるカオス現象-多数決制の危機
政治におけるカオス現象-多数決制の危機 

昨年2016年は世界の情勢が大きく舵を切る予兆の現れた年だった。その予兆とは、一つには世界政治の方向転換であり、二つには民主主義的多数決制への疑問である。
 それを示した代表的事象は、「EU(欧州連合)離脱」の可否を決定するイギリスの国民投票、およびアメリカの大統領選挙である。いずれも賛否相半ばするきわどい接戦であった。


 イギリスの「EU離脱」を決めた国民投票は、初期の予想を覆して、接戦の末EU離脱派が辛勝した。だが、開票後に離脱派のリーダーが、宣伝していた前言を翻すなどで混迷があり、さらにこの結果が世界の政治・経済に与えた影響の大きさに驚き戸惑い、英国民は後悔しているかのような状況も報じられた。投票をやり直せという運動も起こったほどである。
 イギリスのEU離脱は、EU自体の弱体化ばかりでなく、イギリス経済にとっても難問を抱え込んだことになろう。その影響は、今後とも世界情勢を左右しかねない。EU離脱の賛否は完全にイギリス国内を二分し、投票結果がいずれに転ぶかは一寸した風向き次第といえるほどであった。しかし、イギリス一国の中のわずかの意見差が、将来の世界情勢に与える効果は予測できないほど大きいだろう。EUがしっかり結束していて強力であればその反響は少ないが、経済的に弱体化している時期ゆえに、下手をするとEU崩壊を招く恐れがある。この状況はまさに「政治におけるカオス現象」である(注)。 
 
トランプ大統領の出現も、初期の予想に反した接戦の結果である。獲得代議員数にはかなりの差があるが、それは選挙制度によるもので、全国の投票数ではクリントン氏が僅かに多かった。この結果は国内の意見が完全に二分したことを示している。この選挙での逆転は、アメリカ国内で既成政党の政治への不信・不満が蓄積し爆発したと見られている。その言動にあれほど批判の強かったトランプ氏であるが、国内の不満を取り上げ極端なアジテーションで国民の心を掴んだわけである。この結果は選挙を通してのクーデター(あるいは一種の革命)である。トランプ氏とクリントン氏のいずれが当選するかで、アメリカの国情が、ひいては世界情勢までもがらりと変わるだろう。すでにトランプ氏の独断的政治方針、組閣人事に見られるように、世界の政治・経済が混乱する予兆は現れている。それゆえ、これも政治におけるカオス現象である。

 社会的カオス現象は、国内が二分されるなどして、背景の環境が不安定な状態にある時に現れる。僅かの意見差や擾乱が拡大されて非常に大きな効果をもたらす不合理な現象である。近年は経済格差の増大、政治的閉塞、テロなどで、全世界がが不安定な状態であるから、政治・経済的カオスは、全世界に及ぼうとしている。
 咋年はイタリアで憲法改正の是非を問う国民投票を12月実施 。上院の権限を弱めて事実上の一院制にすることで、政権与党は改革を進めやすくしようとした。レンツィ首相は憲法改正案は承認されると踏んで、否決された場合には辞任する意向を示していた。だが、予想外の景気減速や英国のEU離脱決定による衝撃などを背景に状況は一変し、否決された。オーストリアの大統領選挙では移民排斥の右翼候補が勢力を伸ばし、一時結果が危ぶまるほどであった。今年は、フランス、ドイツなどEU圏で大統領選挙や国会議員選挙があり、右翼政党の台頭が問題となっていてファシズムの再来が危惧されるほどである。
 
 このような投票結果に現れる政治的カオス現象は、民主主義的投票制度の弱点が露呈されたものである。十分意見を戦わせ、有権者が正当な判断を持って投票すれば問題はないだろうが、現代のような矛盾に満ちた不安定な社会情勢の下では、煽動に惑わされる人が多い。意見が二分されても、勝った方が全権を握りうる制度は拙い。多数決制民主主義の限界と弱点が、典型的に現れたのが今度のアメリカ大統領選挙である。この不合理な制度は改めねばならない。 

民主主義先進国では、議会運営がマンネリ化、形骸化して議会と民意が乖離している。選挙制度も問題であるが、選出された議員が民意を反映しないから、議会に対する期待が薄れて、投票率の低下はひどくなっている。
 日本では小選挙区制のために、僅かの支持率の差でも2/3絶対多数を獲得できる。小選挙区制は勢力拮抗のときにカオス現象が起き易い制度である。勝った方は、ほぼ半数の反対意見があることを考慮して政策を決めるべきだが、往々にしてそのことを無視して我意を押し通す。それを世論が抑えられないと、権力者の横暴がまかり通り易い状況が生まれる。 
     
 トランプ氏は脅迫的言動で批判者や反対派を押し潰そうとしている。これは最も典型的な悪い例で、非常に危険な状況が起こりつつある。
   
とにかく、多数決ですべてを決め、反対派や少数派の意見が無視される投票制度は危険であり、議会制民主主義が正当に機能しなくなる。この欠点を改める制度を工夫せねばならない。

 (注) カオス現象:
 非常に不安定な気象状態のとき、蝶の羽の一はたきが拡大されていって、遠いところで台風を起こすような現象(これを「バタフライ現象」という)をカオス現象という。小さな要因が無限に拡大されていって、大きな結果をもたらすことをいう。

かって、アメリカ大統領選挙でブッシュとゴアが争った時も、典型的なカオス現象である。最後に残った一つの州の僅か数百票の差でブッシュが勝ち、大統領になった。その直後にアメリカでテロが起こり、ブッシュは誤った情報をもとにした判断で(石油利権も絡んでいたが)イラクに侵攻した。その結果が中東アジアと西欧地域での大混乱とテロの蔓延である。もしゴア(平和的であり、環境問題にも取り組んでいる)が当選していたらこのような暴挙はなく、世界情勢は全く変わっていただろう。
トランプ氏は何処まで本音を通す気なのか
トランプ氏は何処まで本音を通す気なのか
 
 次期アメリカ大統領トランプ氏は、当選後は急に言動が穏やかになり、現実と世論にある程度合わせる気なのかと思った。方針転換をしたと思われるところもあるが、予定されている閣僚人事を見ると、選挙中に言った彼の本音を実現しようとする意思が見受けられる

 「トランプ現象」は「選挙による一種の革命」であると先のブログに書いたが、それに対して私の友人は「選挙によるクーデター」だといってきた。その方が妥当かも知れない。いずれにせよ、トランプ氏の今後の言動、政策を注意して監視しないと油断はできない。

 今や世界中が混沌として、何時何処で何が起こるか分からない不安定な状況である。経済的不安定、環境破壊、紛争、テロ、人災、天災がやたらに多い。それほど格差、不平等による不満が鬱積し、人心が荒廃しているのだ。「トランプ現象」はさらにその状態に混乱をお持ち込むのではないかと危惧される。
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