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福島第一原発の事故処理は政府と原子力規制委員会の管理下で-東電には原発の管理能力なし
福島第一原発の事故処理は政府と原子力規制委員会の管理下で
  -東電には原発の管理能力なし-
 

3・11の福島第一原発の事故について、事故原因と事故状態の調査もまだ完全になされていない。それは、政府の方針の不徹底さにもあるが、最大の理由は東電の隠蔽体質と原発に対する考えの甘さにある。事故以前の安全対策の手抜かり、事故調査の不徹底、そして情報隠し、さらに罹災地域と避難民に対する保証の姿勢は余りにもひどい。日本の電力・産業界に君臨してきた帝王東電の体質をまだ引きずっている。

 事故後2年半になるが、これまで大小さまざまなトラブルが次々に起こり、その対処に追われてきた。いまだに原因不明のトラブルが次々に発生して、この先の見透しもつかない状態である。東電のそれら事故への対応と処理能力はすでに限界に達している。つい最近は、汚染された地下水が大量に海に流出していたことが発見された。それ以前は地下プールから水漏れ事故が明らかになり、地下プールの汚染水を地上タンクに移し替えるという対処法を続け、満杯タンクの置き場も無くなろうとしている。そして、ついにそれらタンクから汚染水が大量に漏れ出し周囲を汚染した。このタンクへの貯水は欠陥法であることは明白である。これら汚染地下水、地下プール漏水事故はもっと早く起こっていたが、気づくのが遅かった。しかし、東電は最初それを否定し、原因不明と言っていた。

 これら「不測のトラブル」の発生とそれに対する対応の拙さは、事故原因および事故の規模と状況を徹底的に調査して、総合的に抜本的対策を立てなかったためである。それらは「不測のトラブル」ではなく、事故についての認識と判断の甘さによるものである。このような事態になったのは、各種事故調査委員会の調査が不徹底であったせいもあるが、ことの本質は東電のいい加減な事故調査と調査委員会への調査妨害、および情報隠蔽体質にある。事故をなるべく矮小化し、内輪で解決しようとする東電の姿勢が、事態をここまで悪化させてしまったといえる。未だに事故原因と事故状況が十分明らかになっていない。津波による事故ばかりでなく、地震による破損・亀裂の可能性もあるが、それを調査して明らかにしないから、放射能漏れ事故が相継ぐのであろう。

 東電は、事故対策を含めて、日本の原発政策の拙さと技術レベルの稚拙さを世界に曝している。このままでは、今後30年以上掛かる廃炉の終結まで何が起こるかわからないし、工事は大幅に遅れる可能性がある。 
東電には最早原発の管理能力はない。東電に事故処理を任しておくわけにはいかない。今から出直して、政府と規制委員会とが東電の肩代わりをし、東電に対して強制的に情報の全面公開をさせる法的処置をとるべきである。そして遣り残された事故調査を徹底的に追行して、的確な事故処理対策と廃炉までの手順を総合的な観点から組み立てるべきである

「東電には最早原発の管理能力はない」と私は以前にも指摘したが、もう一度繰り返し強調する。
 そして、東電に替わって、政府と原子力規制委員会とで福島第一原発を管理し、完全な情報公開の下で事故処理を進めるべきである。もし、政府も厳しく対処せず、手を緩めるようなことをすれば、取り返しのつかない事態を招くであろう。

 追伸:私の言いたいことは、政府が見かねて乗りだした貯水タンク漏れの対策など、目先の応急処置といった姑息な対策でなく、原発事故に対して根本的対策を立て、抜本的な政策転換をすべきだと言うことである。
 それには、東電を完全に管理支配し、東電が隠している全情報を開示すること、やり残した事故状況の調査を徹底させ、これまでの調査委員会の資料とともに、総合的かつ抜本的事故対策を建てて事に当たるべきだということです。そうしないと、次々に何が起こるか分からない。「東電に管理能力がない」というのはこのことである。

 政府・原子力規制委員会は原発再稼動の可否を決めることにエネルギーを使うよりも、福島原発事故にその全勢力を注ぐべきである。今や、全世界の目が福島に注がれている。政府は日本の被災者のみでなく、原発に関して全世界に責任を負っているのだ。
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