科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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東京オリンピックについて思うこと 

2020年のオリンピックは東京に決まった。やや大袈裟だが国を挙げて誘致の成功を喜んだ。オリンピックが東京で開催されることは、スポーツ振興を通して国民にやる気と元気を与えることや、経済活性化に寄与するなど、関係者以外の人も含めて皆が喜ぶ気持ちは分かる。しかし、他方では、本当に喜べるのかという気持ちもある。それは私が素直でない性かもしれないが、それなりの理由がある。

 オリンピック誘致競争には相変わらず手練手管の根回しと駆け引きが必要で、ロビー外交などに伴う相当な誘致費用が要る。誘致が決まったら、過剰な会場設営に莫大な経費が必要だから、相当のエネルギー・資源の消費と環境破壊もある。これが経済活性化を生み、震災復興に役立つとの触れ込みだが、その効果には限界があり偏っているから、格差を拡大させるとの疑問が呈されている。 

さらに、選手のドーピング使用、アクロバット的な演技のための過酷な練習の状況は、アマチュアスポーツの域を超えているように思える。もはや、オリンピック選手は真のアマチュアではなれないだろう。その技量を売り物にしないだけであって、練習に必要な多額経費はスポンサーや競技団体が支えているからである。彼らはセミプロであり、国の代表として重い荷を負わされている。それゆえ、国威発揚とばかりにメダルを幾つ誰が取ったと言うことが喧伝されて、偏狭なナショナリズムをあおる。そのナショナリズムがこうじて感情的な対立にまで発展しトラブルを起こしたこともある。 

 もう一つ気に掛かることは急激に悪化する地球環境の問題である。この調子で年々加速度的に悪化していくと、東京オリンピックの2020年にはまともな競技ができなくなるのではないかと危惧される。お祭り気分で喜んでいる状態ではないように思う。 

今年の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書」によれば、この異常気象の原因は人為的なCO2によるものである。近年の異常気象は年々加速度的に進んでいて、この2~3年は地球の平均温度の上昇は直線から急カーブの曲線に変わっている。専門科学者は正確をきしてものをいうので、IPCCの報国は控えめに抑えているように思える。今年の世界の異常気象には驚くが、来年はさらにもっとひどくなるであろう。臨界状態に達すると、相乗効果でカタストロフィックにガタガタと急変するが、その臨界状態は何時来るかが問題である。素人の個人的予想だが、2050年とか21世紀末などと悠長なことでなく、あと10年のオーダーではないかと心配している。地球環境は多くの要素が複雑に絡み合い微妙なバランスの上に保たれている。それが臨界状態に達すると、わずかの変動が巨大な変化を引き起こす(カオス現象)。そうなっては取り返しがつかない

 以上のように、利権絡みの金まみれ、薬まみれ、環境破壊、アマチュア精神逸脱、ナショナリズムなど、多くの問題を抱えたオリンピック大会は本来のスポーツ精神を逸脱している。

 これらの悪弊を避けるに、オリンピック会場はギリシアのアテネに固定すべきだと、以前に4年前の東京誘致のとき、友人との会話で意見一致したことがある。こうすれば誘致合戦、環境破壊(森林破壊、埋め立てなども含む)はなくなる。この案は真摯な検討に値すると思う。
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