科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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「日本の鍵」は次々に外されていく
「日本の鍵」は次々に外されていく

安倍首相は、いよいよ予てから目論んでいた本音を顕わにして、戦後大事にしてきた「日本の鍵」を 次々に外していく。そのやり口は、議会の絶対多数を背景にして独断専行的である。与党の自民党も公明党も異論を挿めず唯黙って引きずられていくばかりだ。公明党はいつまでも政権にしがみつかず、もう縁を切るべきである。もうブレーキ役は言い訳にならない。

 安倍政権は、まず手始めに、「アベノミックス」の一つとして、無制限な金融緩和を、次に武器輸出禁止法を撤廃した。日銀に黒田総裁を据えての「異次元の金融緩和」は財政の鍵を外したことになる。巨大な赤字財政の上に、際限のない国債を発行すれば、外国が債券を買い入れると、何時か財政破綻したとき、日本はその外国に財政的に支配される。それゆえ、異次元金融緩和は、日本財政の鍵を外して門戸を開いたことになる。また、武器輸出三原則を止めて、武器の輸出国や使用目的の制限を緩めたことは、戦争荷担への鍵を外したことである。
 この政策変更に対して国内から強い反対が出ないことを見定めて、本丸の鍵をこじ開けようとしている。日本国憲法を無視した「集団的自衛権」行使とそのの拡張である。

 その前に「特殊秘密保護法」を制定し、さらにまたマスコミを脅して批判を抑えた。最近のマスコミの自己規制には国内外から批判が出ているが、その声が弱く、盛り返す気配がない。

 IS(イスラム圏)による難民への支援と称して2億ドルを送るとの安倍首相の発言がISを刺激して、2人の人質を死に追いやり、そのうえ全日本人をテロの対象に巻き込んだ。この事態を招いたのは、国際情勢の判断ミスと情報の不足による不用意な彼の発言であった。これも鍵のうっかり外しである。

「集団的自衛権」の閣議決定、そしてアメリカでの約束は、世論と議会無視の独断先行である。初期の「集団的自衛権行使」の構想についての説明から離れて、行使の範囲と内容を次々に拡張してきた。集団的自衛の同盟国をどんどん増やし、外国派兵の範囲を全世界に拡げ、外国での戦闘をも認めると言う。果ては、外国基地の先制攻撃まであり得ることまで言い出した。これは日本国憲法の精神ばかりでなく、条文解釈の常識を越えて、鍵をこじ開ける暴挙である。最早、日本は立憲国家ではない。

 この「集団的自衛権」関連法案を「戦争法案」と呼ぶと、国際情勢を知らぬ「木を見て森を見ない」愚か者呼ばわりして、逆に「平和法案」と名付けた。この高慢な神経には呆れるばかりである。日本が戦争に巻き込めれる可能性は一挙に高まったのにである

 安倍首相は、日本の存立が脅かされる緊急事態3条件を守れば 「絶対に戦争はしない」と言い張る。ならば、なぜ自衛隊の行動範囲をここまで拡げる必要があるのか。人間社会に「絶対」などあり得ない。これまでの安倍首相のやり方を見れば、こんな言葉を信用する人は少なかろう。百歩譲って、安倍首相は戦争に参加しないと決めても、ここまで戦争できる国にすれば、後々の政府までも安全だとはいえないだろう。かっての日本は、事件を仕掛けておいて、自衛のためと偽って戦争を起こした。憲法すらここまで牽強付会に拡張解釈する政府と、それを許す国民である。この「集団的自衛権法」ができれば、さらに行使権を越えて、外国にまで出て行って戦争する危険性は十分にある。

猛虎の檻の側まで行って、その檻に鍵を差し込んで置くようなものである。いつ誰が鍵を開けるか分からない。
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