科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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日本の原発政策:再稼働のうねりが高まる
日本の原発政策:再稼働のうねりが高まる  

鹿児島の川内原発2号機は再稼働し、福井の高浜原発3,4号機は再稼働の準備が完成したと伝えらた。安倍内閣の甘い原子力推進姿勢に乗って、福島を除き全国の原発を再稼働させようとすべての電力会社が一斉に動き出した。この全国的稼働のうねりは大きく高くなりつつあり、事故前のもとの状態に戻ろうとしている。

 政府は「日本の原子力安全対策は世界一のレベルである」といって再稼働を認めようとしているが、日本は世界一の地震国・火山国であるから、安全対策は世界一が当然であり、自慢できることではない。しかも、「世界一安全」ということは「絶対安全」とは違い、事故のリスクは依然としてある。原子力規制委員会も、新基準では安全度は以前より高くなったが事故が起こりうることを認めている。

 そもそも、福島原発事故の原因、事故状況の調査十分にせず、しかも各種事故調査委員会の報告の分析もきちんとしないまま、折角行った調査が活かされず報告書はお蔵入りの状態である。事故後5年近くなった最近に、原子炉内での燃料の溶融落下(メルトダウン)の状態がやっと判明したし、また事故のさいの避難通知は8割の住民に伝わってなかったことが明らかになった。今後もまだまだこの類のことはでるだろう。東電の事故処理でも想定外の綻びが次々に出てきたように。事故原因、事故状態の徹底調査をした上で、原子力政策を検討し方針を出すべきである。

 それなのに、事故調査がまだろくに済んでないにもかかわらず、使用済み核燃料処理施設もないまま、安全対策は世界一だと言って、国内では再稼働を認め、外国に原発輸出を行おうとしている。

 日本の諸制度はすべて無責任体制である。今度のオリンピック組織委員会も、国立競技場やエンブレムの失敗で見るように、責任の所在が曖昧で誰も責任を取らない。原発政策も無責任体制で、政府と原子力安全規制委員会は互いに責任をなすり合って最終決定責任を取らない仕組みになっている。だから電力会社はその隙をぬって再稼働に漕ぎ着けようと策動しているわけである。しかも、安倍内閣の基本的姿勢は原発推進であるから、電力会社はそれに便乗して再稼働ムードをかもし出している。昔の科学技術庁や通産省時代から、今の文科省や経産省の強い原発推進政策の上にあぐらをかき、原子力分野は何をやっても少しくらいのことは大目に見られ、許されるという甘えがあった。だから、手抜き、予算流用など次々に不祥事が裏で起こり、杜撰な運営をしてきた。その体質が事故をエスカレートさせ、その結果が福島の過極事故であった。今またその路を辿ろうとしている。

 日本には空気を読んでその風潮に載りやすい風土である。今またその雰囲気に戻ろうとしている。安倍内閣は、インドへの原子炉輸出協定を結んだ、だが、インドは核拡散防止条約にも加盟せず、原爆を保有している国である。だからインドへの原子炉輸出は原子力3原則にも反する。集団的自衛権行使は憲法違反であるとあれだけ言われても安倍首相はそれを無視したし、昨年秋に野党が臨時国会招集を要求しても無視した(これも憲法違反である)。それくらいだから、原子力3原則違反などは何とも思っていないのだろう。

 日本は法治国家ではなくなった。安倍首相は今後何をやり出すか判らない。今夏の参議院選挙で憲法改定派で2/3を占めて、改憲をしたいと明言している。安倍内閣をこれ以上存続させては、民主主義は崩壊しこの先が危険である。小選挙区制度の危険性を選挙民は強く認識して野党を増やさねばならない。たとえ頼りない野党でも、ファシズムよりは絶対にましである。今年は是非とも政治の風向きを変えねばならない
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