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原発の再稼働は危ない
原発の再稼働は危ない

関西電力の高浜原子力発電4号機は、再稼働の始動直後に相次ぐ事故が起こった。放射能を帯びた水漏れ事故、今度は発電機部門の変圧器に過剰電流が流れたことが原因で、発電機が停止し、原子炉が緊急停止した。長期の稼働停止後の運転には想定外の事故が起こりかねない。今後も突発事故が起こる可能性があろう。
政府の原発再稼働の方針を受けてか、規制委員会は昨年から原子炉の安全性審査を急ぎ、再稼働を認める審査結果を出した。九州電力の川内原発一号機は再稼働第一号であるが、稼働直後に規制委員会との約束を破り免震重要棟新設計画を撤回した。高浜原発の再稼働に際しては、避難計画について近隣自治体から反対意見が出ている。四国電力の伊方原発の非難計画もかなり問題を抱えている。それにもかかわらず、次々に政府は再稼働を許可しようとしている。

 福島原発の大事故から僅か5年で、政府や電力会社は過極事故を忘れたかのような振る舞いである。福島原発事故当時の状況について、対応の拙さ・失敗が最近になってまた出てきた。住民への緊急非難の通告漏れが大量にあったこと、原子炉内での核燃料メルトダウンの判定基準が東電内にあったが、その存在が当事者に知られておらず、メルトダウンの認知が1週間も遅れたことが最近になって発表された。こんな重大な失態がずっと見逃され5年後の今になって発見された。このようなことは、原子炉解体・廃炉作業のなかで、今後も次々に出てくるだろう。

  原発事故後の各種事故調査委員会は不十分な調査・検証のまま解散され、その報告に基づく検討すらきちんとなされないままである。事故調査委員会はそのまま存続させて、調査・検討を続けるべきであった。事故原因、事故状況、事故対応について徹底的に調査し、過去の原発政策を検討してから、今後の方針を決めるべきである。その方針決定は政府や原発関係者、専門家だけに任せておけないことは、これまでの経験で明らかである。広く知識人、国民の合意のもとでなされねばならない。規制委員会はそれまで原発再稼働の安全審査を控えるべきである。それにもかかわらず、いい加減な調査・検討で再稼働をどんどん進めることは容認できない。

 安倍首相は、日本の原発に対する安全基準は世界一厳しいといって、再稼働を推進しようとしているが、日本は世界一の地震国であるから、安全対策は世界一でなければならないのは当然であり、それでも十分安全である保障はない。 
 
 規制委員会は原発の安全基準を避難計画や使用済み核燃料の処理なども含めて、もっと審査対象を広範囲に拡げかつ厳しく審査すべきである。また、40年以上の老朽原子炉の使用についても、審査は甘過ぎる。これでは、運転期間40年内の基準は有名無実になろう。政府と電力会社の意向を忖度して動くことは止めるべきである。 
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