科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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何とかならないか格差の大きい歪んだ社会
何とかならないか格差の大きい歪んだ社会


 日本社会における経済的格差は、資本主義の市場原理によってますます酷くなっているように思える。小泉内閣以来の民営化、規制緩和による自由化政策によってもたらされた歪み、富める者と貧しい者との二極化を推し進める政治・経済構造はなかなか是正されそうにない。かって好評だったNHK放映の「ワーキングプア」が12月に再放送された。働けど働けど生活に困る多くの人達の苦しみと呻吟を見るにつけ、かねてから苦々しく感じていたことを思い出した。彼らは悪いことをした分けでも怠けているわけでもなく、一生懸命働き努力しているのにこうである。
 
 その苦い思いとは、野球、サッカー、ゴルフなどのスポーツ界の派手な契約金・年俸や賞金の話である。今年もまた野球のストーブリーグが始まり、マスコミの報道がファンの注目を集めている。何億・何十億円という契約・年報のニュースが当たり前のように報道されている。今では皆がそれに慣らされて、おかしいと思わなくなっているらしい。

 野球に限らず、多くのファンを熱狂させるスポーツは、興行的価値がありそれだけ社会に貢献しているとは思うが、それにしてもこの金額は異常ではないだろうか。企業としてそれだけの収益があるならまだしも、野球の場合などは、巨人を除いてほとんどの球団は赤字と聞いている。それでもなお、アメリカの風習に引きずられてか巨額のお金が動いている。しかも、表向きのこの金額だけでなく、さらに多くの裏金で操られているらしい。日本の野球界の悪弊を作った元凶は読売巨人であろう。巨人のやり方に対する批判はでたが、是正されずにきた。むしろ今ではさらに増幅されている。

 このような極端な貧富の二極構造、歪んだ社会風習に対して、マスコミや有識者はなんとも言わず黙認しているばかりでなく、マスコミはむしろそれを煽っているように見える。以前、松坂投手がアメリカンリーグに引き抜かれたとき、契約金は250億ともいわれ、あらゆるマスコミはこの話題で連日大騒ぎをした。契約金を出したスポンサーはそのお陰で直ぐに元は取り返せたであろう。そのスポンサーにマスコミはうまく利用されたわけである。

 その時も思ったことは、それは確かに桁外れのビッグニュースであるからマスコミが騒ぐのはわかるが、その報道の中でどれ一つも、また誰一人もこのような状態はおかしい、この社会は「ひん曲がっている」といった者はいなかったことである。マスコミの取り上げ方があまりにも偏っているから、それに麻痺して疑問を感じなくなってしまい、ますます世の中はおかしくなるのである。

 それぞれの分野で超一流の人は、恵まれた才能ばかりでなく必死の努力の結果そうなったのであるから、それに報いるだけの報酬を得てしかるべきだと思う。でも、ものには程度というものがあろう。スポーツ以外の分野でも、社会に大いに貢献しているものは多い。それなのに、それらの分野で超一流の人たちはそれほど優遇されているわけではない。社会的貢献という点では、たとえば、科学・技術の分野で活躍している一流人の方が、スポーツより大きいともいえるだろう。スポンサーのつき方でも、分野によってあまりにも不公平である。芸術・科学・教育など文化的なものは冷遇されて、スポーツ偏重である。
 この状況は、昔のローマ帝国末期の状態に似ているような気がするがどうだろう。


「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」、「職業に貴賤はない」というがそれをあざ笑う様な社会であるように思う。

 採算を度外視した経営風習や、桁外れの非常識な契約など、歪んだ社会風潮を正す声が上がらないのが不思議である。
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