科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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囲碁を学問にするために
 関西を中心にして「囲碁教育研究会」という集まりを隔月にひらいています

 囲碁は思考力(左脳)と同時に感性(右脳)を養うと信じる人たちの会です。囲碁の効用として、思考力と感性を養うばかりでなく、老人のボケ(認知症)防止にも非常によいです。 

 囲碁を始めるのは幼児のうちが一番よいということが、これまでの経験から知られています。そこで、囲碁を子供と老人に普及しようというわけです
 
 この研究会の目的は、囲碁を子供に教え普及する方法の開発、囲碁と脳の働き、さらに囲碁の理論と関連すること(囲碁ソフトの開発、経営戦略など)を研究することです。
 研究会のもう一つの意図は、囲碁を単にゲームとして見るのでなく、文化の一つとして歴史的に捉え、囲碁を色々な角度から見ることで、囲碁を一つの学問にしようというところにありました。
 

 これら目的の中で、ゲームとしての囲碁の法則を論理的に体系化することが一番難しく、それゆえに遅れていると思われます。
 昔から、囲碁のルールは改良され、理論も随分進歩発展してきました。しかし、それは試行錯誤を繰り返し経験的に積み上げられて現在の形式になったもので、まだ学問的に理論化されていません。でも、囲碁ソフトの飛躍的発展には、この理論化が欠かせません


 囲碁はゲームの一種ですから、囲碁の理論は「ゲーム理論」に含まれます。しかし、既存のゲーム理論(フォン・ノイマンに始まる)よりもさらに複雑であろうと予想されます。

 半経験、半理論的にえられた囲碁の法則の多くは、囲碁格言として表されています。ところが、それら法則には2面性があり、互いに相反する性質を含んでいます。たとえば、「右を打とうと思えば左を打て」、「厚みを囲って地にするな」といったことです。このように、囲碁の法則には背反的・相補的な性格があります。この2面性のゆえに、囲碁の理論化は一筋縄ではいかないところがあります。
 それゆえ、考え方として弁証法的論理が必要かも知れませんし、新たな論理を必要とするかも知れません。このことが、ゲームとしての囲碁の体系的理論化、ひいては学問にすることを困難にしている理由でしょう。 
 しかし、囲碁ソフトの開発には、囲碁理論の体系化が是非とも必要です。最近は世界中で囲碁ソフトの開発が急速に進められています。

 ところで、囲碁を学問にするには、「学問であるための3要素」を具えている必要があります。その3要素とは、独自の研究対象、研究方法、および理論体系です。
 学問としてのこの3要素は、囲碁の場合どうなるかを明らかにせねばなりません。そのために、数学と自然科学の体系を取り上げ、それを手本にして囲碁に適用してみるのがよいでしょう。

 そこで、数学の例としては、最初に体系的理論として築かれ、しかも明瞭な論理構造をしている「ユークリッド幾何学」を、自然科学としては、やはり最初に体系化され、その後の自然科学の手本となった「ニュートン力学」について、3要素を比較検討してみました。それを囲碁の適用して、囲碁学を築く道筋と囲碁学の姿の概略を考察してみました。

 その一応の結果をまとめて、囲碁教育研究会の5月例会で報告し、議論して貰いました。報告内容は大筋で認められ、それを具体的に囲碁に適用し、理論化を進めることが、今後の課題として同意されました。 
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