科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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不安定社会とカオス現象
不安定社会とカオス現象

 経済危機の嵐がが世界を襲って今は非常事態である。バブル経済が進むと不安定な社会状況を作りだす。それゆえ、一寸したことが要因でバブルが弾け一挙にその不安定さが大混乱に転じる。経済におけるカオス現象の一つである。 

 8年前にアメリカ大統領選挙において、フロリダ州でのわずか200票ほどの差でブッシュが当選した。その後のブッシュ政権はネオコン主義が主流を占め、市場原理優先の自由化政策をとった。
そして、強引なイラク戦争の開戦、地球環境保全に背を向け、石油利権保護などひどい政策を遂行した。その結果、テロ対策は裏目に出て、世界中にテロをまき散らすことになった。あの大統領選挙で民主党候補のゴアが当選していたら、これ程ひどい世界状況にはなっていなかったろう。わずかの票差がこれ程大きな影響を生じたのは、まさに政治におけるカオス現象である(これについてはすでに書いた)。

 今度は経済界におけるカオス現象が起こった。ネオコンの市場原理優先の自由化政策は、経済界のバブルを生みそれを膨らませた。サブプライムローンの仕組みは、土地・住宅の価格が永久に揚げ続けなければ何時か破綻することは明らかである。このような金融制度を政府がよく認めたものと呆れる。さらに金融工学によって、次々に実体を伴わない債券などを作りだしてバブルを急膨張させた。グロウバル時代にはその仕組みは当然世界を巻き込むことになった。

 近年は、収集の着かないイラク戦争、もはや猶予できない地球環境異変、世界に蔓延した無差別テロなど、主にアメリカ発の問題で地球は不安定な政治情勢にあった。その上、貧富の格差拡大が進み、宗教対立と相まって無差別テロが頻発している。このような不満の蓄積した不安定な世界では、一触即発、一寸した小さなことがきっかけとなりカタストロフィックな変動が起こりやすい。
 そこにサブプライムローンの破綻が契機となり、一挙にバブルが弾けた。このような政治・経済情勢では、破綻はドミノ式に拡大していく。これはまさに経済におけるカオス現象である。ここまで自由放任の市場原理を推し進めたブッシュ政権の失政責任は重大である。金融会社リーマンブラザーズをブッシュが見捨てて破産させたことは、金融不安によるドミノ式破綻を世界にもたらした。これもカオスといえる。無責任な金融証券会社を公的資金で救済することには当然批判はあるが、リーマンブラザーズを救済していれば、世界経済はこれ程ひどく破壊していなかったろう。それ以後のドミノ式破綻はすさまじい。経済危機で最もひどい目に遭うのは、罪のない弱者である。経営責任者をもっと厳しく罰すべきである。

 今度のアメリカ大統領選挙ではオバマが当選し、ブッシュ政権に代わり「変革 Change」を打ち出した。ようやくブッシュのネオコン政策から脱却することをアメリカ人は選んだ。初の黒人大統領の誕生はアメリカ社会が転換期にある事を示し、21世紀の初期に相応しいことである。それにしても、2度もブッシュを大統領に選んだアメリカ国民は、反省し世界に対して謝罪すべきだと思う。グローバル時代は、大国のリーダーの選択はその国内に止まらず、世界中に影響する。

 ブッシュ政権に従うと言うよりも自ら進んで迎合し、イラク戦に積極的に賛成し、ネオコンの市場原理優先政策で規制緩和を推し進めた小泉内閣の罪も大きい。今だに小泉人気が残っているそうだが理解しかねる。

 オバマ大統領の 「変革」政策で、早くアメリカ社会が立ち直ることは歓迎するが、また世界の覇者のようになられては困る。よきリーダシップを発揮してもらいたいものだ。


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