科学・技術と自然環境について、教育を考える。
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世界の情勢が見えない日本政府
世界の情勢が見えない日本政府
 
最近の日本の世相はまたきな臭くなってきた。

 ソマリア沖の海賊対策としょうして、海上自衛隊を派遣する「海賊対処」法案を政府は国会に提出した。しかも法案可決前からすでに派遣に踏み切っている。、「海賊対処」なら、海上保安庁でもやれるはずとの声を無視して強行した。これは自衛隊の海外派遣を既成事実としていくこれまでの自民党政府のやり方である。

次は、北朝鮮のミサイル発射を連日大々的に宣伝して、迎撃ミサイルを配備して待ちかまえた。しかも、発射の誤報までした。北朝鮮のミサイルが日本に落下する可能性はほとんどないと政府自らも認めていたにもかかわらず、大騒ぎをしたのは意図的であろう。北朝鮮は世界中の多くの国の反対を押し切ってミサイル発射実験を強行するのだから、日本やアメリカに落ちるようなへまな実験をするとは思えない。だから、日本のこの騒ぎは国民の目をくらまして、北朝鮮ミサイル発射に便乗した戦闘訓練であるように思える。これら二つの動きは、まさに「何時かきた道」だろう。 

もう一つ首をひねる事件は、民主党の小沢党首の秘書逮捕である。民主党に限らず、自民党の幹部も西松建設からこっそり資金をもらっていた。この種の政治資金調達は氷山の一角であることを、ほとんどの国民は感じている。小沢氏の弁明は不十分であるが、なぜ民主党党首の秘書だけ今突然逮捕されたかという疑問、批判も当然である。ある解説によると、アメリカは次の首相に小沢氏がなっては困るから、確証はないがアメリカからの裏の指金だろうという。昔ロッキード事件のときもアメリカが裏で先に動いたという。
 小沢氏は日本の海上警備はアメリカに頼らなくともよいようなことを発言し、またクリントン長官が来日したとき、小沢氏は面会をするしないで彼女に不快な思いをさせた。アメリカの言う通りにならぬ人間を首相にしたくないからというのは、なるほどと頷ける。小沢氏は、首相になってから発言すればよいものを早く言いすぎた、というわけである。まだアメリカにものが言えない日本か。

 ミサイル発射や小沢問題の騒動で麻生内閣は少し息を吹き返したが、次の選挙では長すぎた自民党政権を交代しなければならないということに変わりはない。世界不況に対する経済政策でも有効な施策で打ち出せずにいる。基本的戦略のない目先の一時凌ぎの予算を組んでも赤字が増えるだけで、その割には効果はあがらない。日本は輸出主導型の経済構造をかえるべきだとの指摘を聞こうとしているようには思えない。すでに主導的な外国は基本的戦略をもって動き出している。それにひきかえ、日本では党利党略のために、いたずらに国会解散を引き延ばしている。直ちに解散して国民の真意を問うべきである。ここで政権交代がなければ、日本は腐敗が進んで自滅するだろう。

 他方では、オバマ大統領は次々に話し合い外交を打ち出し、ヨーロッパや中南米で歓迎されている。さらに、ブッシュ前政権の汚名を除くことに始動を始め、環境問題や核兵器問題にも積極的に取り組みだした。

  日本として特に注目すべきことは、唯一原爆を実戦で使用したアメリカの大統領が、初めて日本に謝罪したことである。そして、「核兵器廃絶」を提唱したことである。これは日本人にとっては大変喜ばしく、また人類にとっても大いに有意義なことである。これまで、日本の原爆被害者、被団協や原水爆廃絶運動の会などがアメリカで原爆展をやろうとしても、それすら拒否してきたアメリカである。原爆の惨さを知ろうとせず、「原爆でアメリカ兵士の多数の命が救われた」と信じている者が多い中で、今度のオバマ大統領の発言は勇気あることで、それだけに価値あることであろう。
 戦後、ラッセルーアインシュタイン声明やストックホルムアピールから始まった原水爆禁止・廃絶運動を、核抑止力を唱える一部の政治家や識者は空論・夢物語と嘲笑ったものである。しかし、根強い世界的運動によって不十分ながらも部分的核軍縮がなされ、最近ではいくつかの国の首脳が核廃絶を唱えるまでになった。原水爆禁止・廃絶のこの世界運動がなかったら、2番目、3番目の原爆・水爆が落とされていたかも知れない。やはり世論によって世界は変わると改めて思う。

 それにしても、オバマ発言に対して、日本政府・政治家はほとんど反応を示さず、政府は形式的な歓迎を表すだけである。むしろ逆に政府は北朝鮮のミサイル発射を利用して国民の目をくらましている。唯一の被爆国日本は、オバマ発言を期に、先頭に立って核廃絶の運動を進めるべきなのに動こうとしない。湾岸戦争やイラク攻撃のときはいち早くアメリカに荷担して発言・行動したのに、まったく情けない思いである。アメリカが本気で核廃絶に踏み切るのを見極めるまで様子をみるつもりなのか、それともオバマ政権は長続きしないとみているのであろうか。これでは日本の政府はまた世界の冷笑を浴び、信頼を失うであろう。
日本政府は解散の時期ばかりが気になって、世界の動勢が見えないのであろうか。国民は生活苦にあえぎ、焦らされるばかりである。
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